トップページ良く解らない人(若葉マーク)絹糸・金糸の形状と特徴について

糸の若葉マーク ①   絹糸・金糸の形状と特徴について

私たち専門業者が絹糸を取り扱う際、糸の種類&太さに関係なく大きく分ければ2種類の形状で取り扱います。2種類はお互いに特徴があり、糸の使用方法(用途)によって使い分けられています。先ずは説明しても解りにくいので、形状をお見せ致しましょう!


縮尺は違いますが下の写真をご覧下さいませ。(糸の種類は違います)

カセと紙管巻き


左側1番の写真が「紙管巻きの状態」、右側2番の写真が「カセの状態」です。

 

「紙管(しかん)に巻いてある状態」は誰でも簡単に使用できます!
写真は4インチ(約12cm)の紙管ですが6インチ(約18cm)の紙管もございます。
紙管巻きの詳しくはこちらをご覧下さいませ。



では右側の「カセと言う形状」ではどうでしょう?


扱った事がない方が下手に触るとくしゃくしゃになり二度と使用出来なくなります。
多くの方がどう扱かったら良いのか???解らないと思います。



では何故「カセと言う形状」で取り扱うのか?

 

それは染色などの糸の加工はこの「カセと言う形状」でしか出来ないのです。
(当方では一切扱っておりませんが綿糸も麻糸も同じ事です)
だからこの「カセと言う形状」で取り扱っているのです。



理解して頂けたでしょうか?(ここまででレベル1)

 

 

実際に糸を最後まで使用するには、業者でも「御光(ごこう)と言う専用の道具」を使用して糸繰りをします。 これまた写真を見て頂きましょう!

御光を使用した糸繰り


このような機械に糸をかけて反対側(青い矢印の方向)で糸を巻いていきます。
うまくセットすれば最後まで糸が巻き取れます!
しかし細い糸は巻いてある長さも長いので初心者には難しいかも、、、
(カセの状態で下手に触ると本当に巻けなくなります)


下の5番の写真のように綺麗に糸をセット出来ればOK
御光さえあれば慣れれば案外簡単な作業なんですが、、、。

御光を使用した糸繰り


御光を欲しくなった方も少ないはず、、、汗




でも、これは専門的な道具。普通の世界におられる方には不要な物です。笑
正直、本格的に染色を楽しみたいと言うマニアの方以外は購入する必要はありません。



このような本格的な道具が無くても大丈夫です。諦めないで下さい!
当店では「糸繰り&紙管巻き」加工を有料で、、、ですが行なっております。汗




     金糸を「カセの状態」で販売している理由


金糸は紙管巻きをすると金糸の形状上、金糸表面のセロファンに型がつき「滑らかな光沢」が損なわれます。テンションを強く巻けばもちろん凹みも大きくなります。

逆にテンションを弱くして巻き取れば凹み自体は少くなるのですが、逆に紙管から滑りそれこそ金糸がくしゃくしゃになり使用出来なくなると言う最悪な状況になります。

 

金糸と絹糸のねじった状態


特に太い金糸は滑りやすく、またセロファンの幅が太い為、表面のガタガタが目立ちます。
だから太い金糸は「カセの状態」で、しかも甘いまとめ方で販売しているのです。
金糸の形状など詳しくは「金糸の若葉マーク」をご覧下さいませ。


絹糸の場合、2番のような「カセの状態」では、慣れてない人には扱いが難しいので、移動・保管する時など8番の写真のように「カセをねじった状態」で取り扱います。この状態になれば多少変に扱っても大丈夫なんです。

和装で使用される、古来の絹糸のご用途のほとんどは、精練した「家蚕の絹糸」になります。
撮影などでご使用の場合はこちらの家蚕(下側にカセの状態もあります)をお勧めします。
昔から使用されていた絹糸と言って「野蚕」を掲載すると解る方はすぐに気付きますので。

但し、2番の状態からこの8番の状態には慣れている方でないと難しいんです。
出来ないんです。そう!僕はうまいんです!笑

 

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